今月の上旬、玄関チャイムが鳴って外に出てみると、とある会社の営業の人でした。
 アパート経営のお誘いでした。

 放置していて、草刈りもできていない畑からの不労所得(家賃収入)に惹かれて話を聞いてみることにしました。

 一括借り上げの仕組み、アパートの建物の仕様、相続税のことなどについての説明を受けたのち、3回目の訪問時に具体的な収支予想を出してもらいました。

 結果として、シミュレーションを見て、期待していた数字と大きく違っていたのでお断りしました。

 一番の理由は、投資に対する収益、利回りが低すぎました。(自分で利回りを計算しました。)
 アパートの建築費や維持費は都会でも田舎でも同じです。しかし、家賃は都会の方が高く、田舎は安いです。当然、都会の方が収益性が高くなります。

 アパートが新しい間はいいですが、古くなれば家賃も下がり、更に利回りが低くなります。(サブリース契約についての訴訟の判例ではアパートオーナーが不利な立場です。)

 同じ金額を投資するのなら都会の方が収益性が高いです。(計算しなくても当たり前のことですが)

 二番目の理由は、先日紹介した本「未来の地図帳」にもありましたが、今後日本の人口は減っていきます。
 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2045年のわが町の人口は現在の2/3まで減ります。25年後にはまだアパートを建てるための借金は返済できていません。

 最近、また町内の路線バスの本数が減りました。運転手不足が原因だそうですが、町内に高校がないので町外にバスで通学します。
 バスの本数が少ないうえに、通学定期代がかなり高いです。
 家賃に定期代を足せば、もうちょっと便利な場所に住むことができます。
 本当に、この町が好きで住みたいのなら、一戸建ての空き家がいっぱいあります。現在、全国の住戸の13.6%が空き家になっています。(総務省統計局)

 三番目の理由は、災害です。
 日本は災害が多い国です。近年も毎年のように日本各地で甚大災害がおこっています。
 先日紹介した本「京都の災害をめぐる」にもあるように京都も例外ではありません。
 自然災害でアパートの建物がなくなれば借金だけが残ります。

 やはり残された人生、リスクを気にしながら生きていくのはメンタル的にどうかなと思いました。

 相続税対策のために借金という話もありましたが、相続税を払うほどの財産もなく、仮にあったとしも節税の方法は他にもあるのではないかと思います。

 放置している畑をどうするかについて考えなければいけないとは思っています。

 太陽光発電をされている畑も増えましたが、今はもう建設の補助金もなくなり、電気の買取価格も安くなっています。

  エネルギーは国策に左右されます。京都議定書が採択されたときには、日本が世界の環境問題を引っ張っていくのかと思っていました。

 先日のCOP25では、二つも「化石賞」をもらう環境後進国になってしまいました。(あまり話題にならなかったのが不思議です。)

 また、かつてのように再生可能エネルギーが推進されるような状況になれば、日本中の田舎にとっても恩恵があるのではないかと思います。
 
 ということで、今回は見送ることにしました。(検討するだけでけっこう疲れました。)


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